罪を犯した人が収容される、監獄。
決して、良いイメージがない”刑務所”ですが、北海道の網走市は、囚人たちによって開拓が進められた街なのです。
受刑者たちは開拓使!「網走監獄」のおかげで発展した北海道
網走監獄の見学コースの所要時間は、約1時間半。広い敷地内は、見どころ盛りだくさんです。
この極寒の地で受刑者たちはどのように暮らしていたのか……。博物館を一通りまわり終えたら、きっと網走刑務所に収容されていた囚人へのイメージが変わります。
リアリティー溢れる蝋人形。
囚人たちが実際に食べていた食事。
冬は、きっと凍える寒さだったと思います。最低限の質素な生活をしていたことがわかります。
毎日の厳しい生活の中でも、多くの囚人たちが楽しみにしていたのが、お風呂の時間だったそうです。
脱獄の方法が書かれていました。
囚人たちの大きな任務は、北海道の開拓。ロシアの脅威を防ぐためにも、北海道の防衛と開拓は必須でした。
1,200人の囚人が北海道に送り込まれ、昼夜問わず、開拓が進められました。北海道の原始林のなかでの作業は、熊との戦いだったそうです。
そして、囚人たちは北見峠から網走までの約228kmの道路を、驚く早さで開通させました。
しかし、200人以上の犠牲者を出したと言われています。
北海道の開拓は、命をかけた囚人たちの上に成り立ってるのです。
網走は、監獄がなかったら人口は増えなかったでしょう。囚人たちは、冬は刑務所から網走駅までの除雪も行い、地域の人から本当に喜ばれたそうです。
北海道の開拓を任された囚人たち は、街の発展に大きく貢献していたのです。
博物館では、現在の網走刑務所で出されている「監獄食」も食べることができます。
非日常的な監獄の見学&北海道の開拓について学べて、とても有意義な時間が過ごせた施設でした。